第41回企画展

コウノトリの生息環境
 現在、コウノトリが繁殖しているアムール川流域は、樹林が点在する広大な湿地です。冬になると中国南部にわたり、河川や湖沼の浅瀬でくらします。どちらの地域も餌となる水生生物が豊富な水辺です。
 一方、かつて日本に生息していた野生のコウノトリは、広大な湿地というよりは、採餌に適した水田と営巣に適した松林が入り交じった、人に身近な環境にくらす鳥でした。
 なぜ日本のコノトリが身近にすんでいたのか?その理由は稲作にあります。
 日本では、米づくりのため、田んぼに毎年決まった時期に水が引き込まれ、広い水面が出現します。こうして何世代も引き継がれた水田は、日本の自然環境の一部として定着しました。
 人間によって作り出され、長い間維持されてきた水田は、自然の湿地に替わる役割を果たしてきました。

   

鳥の博物館   2005.4